お店で食べるステーキっておいしいですよね。
アツアツジューシーで食べていて幸せな気分になれます。
プロのステーキの焼き方って難しいのかな?
自宅で気軽に美味しく焼きたいな
とお悩みのあなたへ。
この美味しいステーキ、実は自宅でもかんたんに作れます!
7年間、都内某レストランでコックをしてきた私は、
一日に何十~百数十ものステーキをお客さんに提供し続けてきました。
もちろんオーダーごとに焼き方もタイミングも違います。
自宅で作る際はチャコールというステーキ専用のグリルがありません。
でも大丈夫!
お家のフライパンでどうやったら美味しく焼きあがるか何度も試して
「これなら自宅でも美味しく作れる」という焼き方をまとめました!
焼き方はもちろん、仕込みや筋切りなどもステップを追って解説します!
スーパーの安いお肉だって大丈夫です!
今夜はワンランク上のディナーはいかがでしょうか?
下準備
今回はベーシックな焼き方になりますので、特別な材料はありません。
それではまず材料の準備と筋切りなどの仕込みから。
ステーキ肉 | 200g前後(1人分) |
塩こしょう | 1.5g |
牛脂 | 30gぐらい |
サラダ油 | 大さじ2杯 |
牛脂
ステーキ売り場によく置いてある牛脂ももらってきてくださいね。
あると風味付けに良いです!(なくても大丈夫です)
肉を常温に戻しておく
冷蔵庫から出して間もないと、焼くときに均一に火が通らず焼きムラが出来てしまいます。
調理の1時間ほど前に冷蔵庫から出しておいてくださいね。
(冬の場合は2時間くらい前に)
筋切り
筋切りは肉が常温に戻ってからだと柔らかくて切りづらいので、冷蔵庫から出した直後に筋切りすると良いです。
サーロインやリブロースなどは基本筋切りをします。
そうでない場合でも筋があれば筋切りはおすすめです!
筋切りをする理由
- 焼き上げた後やわらかく食べやすくなる。
- 肉に火を通したときの”肉の反り返り”を防ぐため。
方法
角度をつけて包丁を突き刺すように筋切りします。
うまく切れるとプチッと感触があったります。
サーロインやリブロースなどの脂が大きいステーキ肉の場合、脂と肉の境目に筋があるので、包丁のかかとの部分を使って少し勢いをつけて叩くように筋切りします。多少ボロっとしてしまっても大丈夫です。
フィレは筋切りの必要はありません。
ポイント
- 筋切りは片面だけでは切りづらかったら裏面からも筋切り
- 切りづらい場合は無理に切らなくてもOK
筋が残っていると、焼いているとき肉が筋に引っ張られて微妙な反り返りをおこし、焼きムラができることがあるからです。あとは筋はかたいです。噛み切ることもできますが、少しでも柔らかい方が食べやすいですね。
浮き出た水分をふき取る
時間が経つとお肉から水分(ドリップ)が出てきます。
焼き上がりにムラなど影響が出ますので、キッチンペーパーでふき取っておきましょう。
塩コショウをふる
ステーキ肉のうまみを引き出しマイルドな味にする効果があります。
塩分が足りないと焼いた後に肉の赤身っぽい(鉄分の)味が残ってしまいます。
塩オンリーでも良いですし、ステーキ用のスパイス入りソルトでも良いです。
塩コショウは両面に振りかけます。
色々試してお好みの味を見つけてくださいね!
塩分控えめという方に
ここでふった塩分、
実は焼きあげる時にステーキ肉の余分な脂と一緒に結構流れ落ちていきます。
ふりかける塩の減らしすぎにご注意くださいね。
おすすめの量は
ちょっと多いかな…というぐらいがベストです!
(肉の重さに対して0.8%くらい。
150gのステーキだと、裏表合わせて1.2g。だいたいで大丈夫です。)
ポイントは両面全体に均一に!
少し高めの位置から、ステーキ肉からはみ出るくらいにふるといいです。
そして、焼く直前にふってください。
塩には肉汁(旨み)を引き出すとともに、
更に時間が経過すると浮かび上がらせ、逃がしてしまうしまう効果もあります。
早過ぎると折角の旨みが台無しになってしまうのでご注意くださいね。
いよいよ焼き上げ!
どんなステーキの種類であっても、焼き方、焼き加減であっても。
まずはオモテ面を強火で30秒、一気に焼き上げるのが焼き方のコツです!
30秒の焼き上げでオモテ面に旨味を閉じ込めるバリアをつくります。
ステーキの焼き上げは意外とすぐにおわります。
- フライパンの加熱 約30秒
- オモテ面焼き 30秒程度
- ウラ面 30秒~2分半
- 盛り付け等おおよそ 30秒
- 合計 2分~4分くらい
他のメニューや付け合わせ等の完成タイミングを合わせることで、いちばん美味しい状態のステーキを味わうことができます!
強火で加熱します
少し煙が出始めるくらいまで。
(テフロン等でコーティングされているフライパンは高温に弱いです!必ず先に油を入れ、高温になり過ぎないよう注意してくださいね。)
油を入れます
フライパンから煙が出だしたら大体大さじ2杯くらい入れます。全体に温度を均一にするようフライパンを回します。
(油は多少多い方がムラなく焼けます。
牛脂を入れる場合は油の量を少し減らします。)
オモテ面から焼き始めます
最初に焼くのは筋切りをしていないオモテ面から。
表面をまんべんなく焼く
ときどきフライパンをゆすったりして、
油が均等にステーキ表面を加熱するようにします。
焼き時間はおおよそ30秒間
強火で一気にステーキを焼き上げます。
ここまではステーキの種類が変わっても同じ工程で焼き上げます。
最初に強火で焼き上げることによって、裏面を焼くとき、
表面から肉汁が流れ出てしまうのを防ぐ効果があります。
30秒とありますが目安ですので、
焼き加減はステーキをめくって確認してみてください。
表面がまだこんがり焼けていない場合は、
裏返さずにもう少し焼き足してくださいね。
こんがり焼きあがっていたら裏返します。
最後はお好みの”焼き加減”で!
ここが大事!焼き加減のご説明です。
オモテ面の焼き上げが終わったら、
ひっくり返して好みの焼き加減で焼き時間を調節します。
ここでは時間は違いますが、火加減はどれも弱火~中火の間ぐらいで焼きます。
焼き方の目安として、ステーキの厚みごとの焼き時間を載せています。
しかしステーキの表面の広さや厚さは様々ですので、焼いている最中のステーキを指で押して弾力を確認したりもします。
また、最終手段ですが、どうせ切り分けるなら一か所カットしてみたりするのもありかと思います。
レア(Rare)
中に赤みがかなり残った状態をいいます。
肉汁(旨み)がまだたくさんある状態。お肉の本来の味をあじわいたい方におすすめの焼き加減です。
(赤みは多く残っているものの中も多少加熱はされています。鮮度の良いステーキの場合おすすめ)
焼き時間(おおよそ)
肉厚1cm (重さ100gぐらい) | 裏面 30秒 |
肉厚2cm (重さ150gぐらい) | 裏面 1分 |
ミディアム(Medium)
ほどよく火が通った焼き加減で、やや肉汁(旨み)が減ってしまうがレアとウェルダンの両方のおいしさを味わえる。
最も基本的な焼き加減です。
焼き時間(おおよそ)
肉厚1cm (重さ100gぐらい) | 裏面 1分 |
肉厚2cm (重さ150gぐらい) | 裏面 2分 |
ウェルダン(Well-done)
赤みが苦手な方はこの焼き加減で。
中にほんの少し赤みが残る程度です。
肉汁はかなり出てしまうが、その分脂肪分が出ているのでヘルシーにいただけます。
焼き時間(おおよそ)
肉厚1cm (重さ100gぐらい) | 裏面 1分半 |
肉厚2cm (重さ150gぐらい) | 裏面 2分半 |
厚切りステーキの焼き方のコツ
ウェルダンまたは厚み3cm以上のステーキは、上記焼き時間では中まで火が通らないことも多々ありますので、肉厚2cmの目安時間が経過したあと火から外し、アルミホイルで素早く包み6,7分予熱で火を通します。
保温しつつじっくりと熱を通すことによって、中は赤っぽい色をしていますが生肉ではないので安心です。
(ローストビーフのような感じです)
上記にはありませんが、
- レアとミディアムの中間ミディアムレア。
- ミディアムとウェルダンの間ミディアムウェルダン。
という焼き加減もあります。
焼き時間は大体中間を意識して焼きます。
ステーキは鮮度が大切!
焼きあがったステーキは、余熱でじわじわと火が入っていくとともに
ステーキ自体が冷めていくのでジューシーさも減ってしまいます。
なるべく付け合わせや他のメニューの準備とタイミングを合わせ、
焼きあがったらすぐに食べれるよう準備すると、
いちばんおいしい状態のステーキを味わうことが出来ます!
※写真のステーキはおすすめミディアムレアです!
(ミディアム気味ですが・・・)
肉汁(旨味)がいい感じに閉じ込められているので、
カットしても写真のように肉汁があまり流れ出てこないです。
とてもジューシーで塩だけでも全然美味しく食べられます!
是非いろいろな焼き方、焼き加減でチャレンジしてみてくださいね!